緑川ゆき「夏目友人帳(1)」

ひさしぶりの緑川ゆきの新作。祖母がいじめた(?)妖怪に名前を返しながら、祖母の過去を思ったり、妖怪に情が移ってしまったりとなかなか素敵なお話。大妖怪ながら愛らしい(招き猫の中に封じられていたため、ちと変だが)ニャンコ先生が素敵。前回の連載はなんとなくまとまりが悪かったような気がしたけれども(というよりも、キャラクタが見分けが付き難くて話に集中しにくかったのよ)、連作短編という形は緑川ゆきの作風に合っているんじゃないかと思う。大変オススメ。良かったら「蛍火の杜へ」も読むといいんじゃないかな。